Exadata Exascale

Exadata Exascale

Exadata Exascaleは、Exadataとクラウドの利点を融合した新しいインテリジェント・データアーキテクチャです。Exadataの優れたパフォーマンス、可用性、拡張性、セキュリティに、クラウドならではの優れた柔軟性、マルチテナンシ、リソースプーリングを組み合わせています。Exascaleは、次世代のソフトウェアおよびExadataクラウドアーキテクチャとして、あらゆる規模のAI、分析、ミッションクリティカルなワークロードに対して卓越したパフォーマンスを実現します。

Exadata Exascale - クラウド向けの唯一のインテリジェント・データアーキテクチャ

Exascaleの利点

独自のインテリジェント・データアーキテクチャ

インテリジェントOLTP

サーバー間でインテリジェントに通信することで、Exascale仮想マシンクラスタ全体で高性能なデータベーススケーリングを実現します。また、インテリジェントかつ低レイテンシなOLTP I/Oにより、ミッションクリティカルな取引を迅速に完了し、より多くの同時ユーザーをサポートします。Exadata Exascaleは、他のデータベースクラウドサービスと比べて、より高いスループットと低いレイテンシを提供します。

インテリジェント分析
  • 独自のデータインテリジェンスにより、データ量の多いSQLクエリを自動的にストレージサーバー側へオフロードし、分析用途でのスループットを大幅に拡張します。自動カラム化機能によってデータは超高速なインメモリ列形式へ変換され、自動的にフラッシュキャッシュを活用して処理能力とパフォーマンスを高めます。

インテリジェントAI

Exascaleは、AI Smart Scanという独自の方法でデータ負荷や計算負荷の高いAIベクトル検索処理をストレージ側にオフロードします。AI Smart ScanとExadata System Softwareによって、主要なベクトル検索処理を最大30倍高速化し、お客様はマルチユーザー環境でも数千規模のAIベクトル検索を同時に実行できます。

データベース認識型インテリジェント・クローン

ユーザーはExascaleを利用して、フルコピーまたはシンクローンを即座に作成できます。高度なスナップショット機能により、読み取り/書き込みソースを活用したプラガブルデータベースやコンテナデータベースの省スペースクローンも容易に作成可能です。これらの開発、テスト、リカバリ用途のコピーは即座に利用でき、元データベースと同等のExadataのネイティブなパフォーマンスとスケールを実現します。

Exadata

Exascaleアーキテクチャ

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疎結合、直接I/O、RDMA対応のインテリジェント・リソース・プール

Exascaleは、Exadataにおけるコンピュートおよびストレージリソースの割り当て方・利用方法を大きく変革します。ストレージ管理をデータベースサーバーからストレージサーバー側に移すことで、Exascaleは疎結合型のアーキテクチャを採用しています。これにより、これまで個別にサイロ化されていたコンピュート、メモリ、ストレージ容量といったリソース管理が、厳格な制約や枠組みに縛られることなく、より柔軟に運用可能となります。

この新しいExadata向けソフトウェアアーキテクチャは、ExadataのハードウェアベースのRDMAやSmart SQL Offload機能を活用し、クラウドの特徴も取り入れることで、Exadataならではの極めて高いパフォーマンスとクラウド規模のマルチテナント型リソースプーリングを同時に実現します。

ExadataおよびExascaleのダイレクトI/Oアーキテクチャにより、従来のオンプレミスやクラウドストレージによく見られる中間ストレージ管理層が不要になります。

Oracle AI Database 26aiは、RDMAによるOLTPやAIおよび分析向けのSmart Scanなど、インテリジェントなデータリクエストをExascaleストレージサーバー群に直接送信し、Exadataの極めて低いマイクロ秒レベルの読み取りレイテンシ、数百万IOPSの読み取り性能、卓越したスキャンスループットを最大限に活用します。

Exascaleは、あらゆる規模のワークロード要件に迅速かつ柔軟に応じられる計算リソースおよびストレージリソースのプールを構築します。

ハイパースケールストレージ管理

Exascaleのファイル管理およびエクステント管理はExadata System Softwareに組み込まれており、自己管理・自動化されています。Oracle AI Database 26aiと連携することで、Exascaleはデータベースサーバーからデータベースファイルやエクステント管理の負担を解放し、CPUやメモリをデータベース処理により多く割り当てることができます。

Exascale上のデータベースファイルは、ストレージプール内のすべてのストレージサーバーに分散配置されます。これにより、複数の仮想マシンクラスターにまたがるデータベースが、個別のディスクグループを割り当てる必要なくExadataシステムを最大限に活用できると同時に、きめ細かいアクセス制御を維持することが可能となります。

インテリジェントなRDMA対応ブロックボリューム

Exascaleは、Exadataに独自のRDMA対応ブロックボリューム(Exascale Volumes)を導入しています。仮想マシン(VM)は、データベースサーバーのローカルストレージの代わりにExascale Volumesを使用します。VMボリュームを共有型の高性能ストレージに移行することで、これまでのExadataでは実現できなかった新たなパフォーマンス、拡張性、機能性をもたらします。

Exadata上で稼働するVMは、これまでのように各データベースサーバーに搭載された2台または4台のローカルディスクだけでなく、ストレージサーバーにプールされた数十台から数百台のディスクが持つ総合的なパフォーマンスを活用できるようになります。Exascale導入以前は、データベースサーバー上で稼働可能なVMの数は、ほとんどの場合ローカルディスクの空き容量が制約要因となっていました。このボトルネックを解消したことで、四分の一ラック以上のX10Mまたは新しいExadataにおいて、データベースサーバーあたりのVMクラスタ数を従来の12台から最大50台まで4倍以上に拡張できるようになりました。

データベース認識型インテリジェントクローン

Exascaleは、Exadataにおけるデータベーススナップショットやクローンの仕組みを刷新し、新しいリダイレクト・オン・ライト技術によって、従来発生していた「上流依存」を排除します。

Exascaleなら、開発やテストのためにデータベース(またはPDB)のクローンを即座に作成できます。クローンは、フルコピーにもシンクローンにも対応しており、稼働中のデータベースや既存のスナップショットからでも作成可能です。Exascale上のクローンには、従来の読み取り専用テスト・マスターのような上流依存がなく、データブロックの共有やリダイレクト・オン・ライト技術を活用することで、極めて効率的なストレージ利用を実現します。これによりクローンのためのストレージ容量が大幅に削減され、用途にかかわらず、すべてのデータベースおよびクローンがネイティブのExadataパフォーマンスを享受できます。